住宅総合調査協会ブログ

春一番の強風で被害が発生しやすい場所はどこ?おすすめの対策法

目次

  1. 春の訪れを知らせる春一番とは?
  2. 春一番の強風被害で被害に遭いやすい箇所はどこ?
  3. 春一番の損傷個所は、火災保険で修繕できる
  4. 春の訪れを教えてくれる春一番。

    名前からは、暖かな春風を運ぶというイメージがありますが、別名、”春の嵐”と呼ばれるほど、日本列島に強い風を吹かせ、多くの被害をもたらします。

     

     

    今回は、春一番が訪れる場合、どのような場所に被害が発生しやすいのか、被害遭遇時のおすすめ対策法についてわかりやすく解説します。

     

    春の訪れを知らせる春一番とは?

    春頃になると、気象予報士が「そろそろ、春一番が訪れる季節ですね」と話す姿を見聞きすることがありますが、どのようなものかご存知でしょうか。

    春一番とは、例年2月から3月の半ばに、強く暖かい南寄りに吹く風のことです。

     

    春一番が吹くと、気温が上昇し、その翌日がいつもの寒さに戻ってしまいます。

    そのため、このような自然現象を”春の戻り”と呼びます。

     

    気象庁の春一番の定義

    気象予報士が春一番を発表する場合、気象庁の定める定義に従って発表されます。

    気象庁では、下記の状態を春一番と定めています。

    • 立春から春分にかけて初めて風が吹くこと
    • 強い南風であること
    • 地域によって定義は異なるが平均して風速7~8メートル/毎秒が目安となること

     

    春一番が発表されると、気温が急上昇し、特に沿岸部では強風被害が発生しがちです。

    そのため、強風による火災の広がりや海上でのしけに十分に注意しなければなりません。

     

     

    春一番の強風被害で被害に遭いやすい箇所はどこ?

    春一番で強風被害が生じやすい住宅パーツは、下記のとおりです。

     

    【強風被害に遭いやすい箇所一覧】

    • 棟板金
    • 波板
    • 門扉
    • 軒天
    • 外壁

    次に、被害に遭いやすい箇所の詳細と有効な対策法をご説明します。

     

    棟板金

    住宅屋根のてっぺん部分にある棟板金は、春一番の強雨風被害を受けやすいです。

     

    棟板金とは、屋根の接合部分にかぶせる金属素材の山形の板のことです。

     

    棟板金をかぶせなければ、雨漏りや住宅パーツの劣化、強風時に異音がするなどの被害が生じます。

    では、どうすれば春一番が吹いても、棟板金への被害を軽減できるのでしょうか。

    棟板金は貫板という木材で固定されており、このパーツが雨水で劣化すると急速に耐性が低くなります。

     

    そのため、貫板の素材をプラスチック樹脂に変更することで、棟板金自体の強度や被害耐性を上げることができます。

     

    波板

    春一番や台風によって起きる強風は、下から上に向かって巻き上げるように吹き上げます。

     

    そのため、カーポートやベランダ屋根に使用されている波板は、強雨風に耐えることができず、飛ばされたり、割れたりするなどの被害が生じます。

     

    波板への強風被害を少しでも小さいものしたければ、固定具の数を増やす対策が有効です。

     

    また、塩ビ波板やガラスネット入り塩ビなど、素材によって価格や耐久性などが異なるため、環境に応じて選ぶことをおすすめします。

     

    門扉

    門扉は、春一番が吹くと強風にあおられて故障してしまうことがよくあります。

     

    たとえば、アコーディオンとよばれる伸縮タイプの門扉は、風にあおられることで広がり、変形する、または倒れます。

     

     

    強風の被害によって破損すれば、2度とアコーディオンのように折りたたむことができなくなります。

    そのため、強風による被害を受けたくなければ、アコーディオンゲートの伸縮部分を折りたたんでおくことをおすすめします。

    紐を利用して柱に固定すれば、門扉の伸縮を確実に防ぐことができます。

     

    他にも、しっかりと扉を閉めて施錠していれば、春一番の強風にあおられても門扉を破損する確率を下げることができます。

     

    地面に向けて落とし棒をしておけば、強風への耐性を高めることができるためすぐに実践しましょう。

     

    軒天

    軒天とは、住宅の屋根外側部分の天井部のことで、軒裏天井と呼ばれる住宅パーツです。

     

    強風が吹くと、軒天が剥がれてしまうため、屋根が劣化しやすくなります。

     

    15年ほど前は、材木系の素材が用いられていましたが、現在は不燃系の素材が利用されています。

     

     

    仮に、軒天に少し被害が出たとしても不燃材をかぶせたり、素材を張り替えることで、十分に対策ができます。

     

    外壁

    春一番が吹くと、飛来物によって外壁を大きく損傷してしまうことがあります。

    特に、外壁のコーナー部分は、損傷痕が残りやすく、修繕が必要になるケースが多いです。

     

     

    また、既存の外壁のひび割れが強雨風被害によって大きくなることもあります。

     

    そのため、ひび割れが目立ってきたら、事前にクラック補修や塗装メンテナンスなどの対策をしておくことをおすすめします。

     

    春一番の損傷個所は、火災保険で修繕できる

    春一番が到来すれば、棟板金や軒天、外壁など、さまざまな場所で被害を受けることがあります。

     

    しかし、たとえ春一番によって強風被害を受けたとしても火災保険の風災補償を利用すれば、自己負担0円で修繕できる可能性があります。

     

     

    もし、住宅に損傷が見つかった場合は、当協会の住宅総合調査協会で風災補償の無料診断を受けてみませんか。

     

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